異物の誤食
臨床症状として、嘔吐・下痢・食欲低下・元気消失などが見られます。フェレちゃんは特に、ゴム製の物やウレタンなどを好むことが多い為、部屋の中で遊ばせる時には注意して下さい。飼育環境のところにも書きましたが、ケージ内の物でも異物の可能性が有るため、異物グセのある子では、特に注意が必要です。
皮膚疾患
ホルモン性脱毛
尻尾〜腰背部にかけて左右対称 の脱毛で、全身へ進行性ことが多いです。乳首の発赤・性格の変化・体臭の増加など、他の症状を伴うことがあります。副腎と呼ばれる臓器の異常によりますが、治療は症状によって内科的・外科的に行なわれます。
肥満細胞腫
犬猫と異なり良性の事が多いです。体幹部に数ミリの脱毛やかさぶたができ、一般に痒みを伴います。自然に治ることも有りますが、同じ部位に再発が見られることも多いです。治療は症状によって内科的・外科的に行なわれます。
腫瘍
リンパ腫
呼吸器症状や全身状態の悪化、下痢など非特異的な臨床症状を呈します。若い子にも発生する事が多くまた、6才前後での発生も多いです。脾臓と呼ばれる臓器の腫大を伴う貧血も見られる事が有ります。治療は症状によって内科的・外科的に行なわれますが、一般に予後は良くありません。特に幼若例の呼吸器疾患では、状態の重篤化がよく見られます。
インスリノーマ
膵臓から分泌されるインスリンによって、低血糖が原因となる症状が現れます。嗜眠・痙攣・後ろ足の麻痺・元気消失などが見られます。治療は内科的・外科的に行なわれますが、予後は一般に悪いです。
脊索腫
尻尾の先端にパチンコ玉大のできものが出来ることが有ります。痛みや痒みなどを示すことは殆ど無く、良性の事が多いですが、その外観から早期の摘出をお勧めします。
感染症
ジステンパー感染症
予防の項を参照してください。
インフルエンザ感染症
人と相互感染の可能性があるため、特に注意が必要です。症状は軽症例が多く、くしゃみ・鼻水・目やになどが見られます。治療法は、抗生物質や栄養補助などの対症療法が一般的です。
これらに挙げた病気はほんの一部です。また、原因や治療法も主なものを述べたに過ぎないため、飼い主さんのフェレちゃんに何らかの異常が見られたらお気軽にご相談ください。
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